無農薬野菜 栽培

害虫対策

草食昆虫と肉食昆虫

野菜を食い荒らす虫の中で困るのは、アオムシ、ヨトウムシ、ネキリムシ、シンクイムシ、アブラムシ、ジニュウヤボシテントウなどで、他にも野菜を食う虫はいあるがそれほど困らない。これらが、害虫といわれているものだ。有機農法に切り替えればアブラムシの発生は少なくなるが、キャベツを食害するヨトウムシの発生には手を焼くことになる。しかし、これもコンポストマルチをすることによって肉食昆虫が増え、ヨトウムシによる被害は目立たなくなる。これらの害虫に対して、野菜を食い荒らす虫を食う虫、益虫といわれる虫がいる。

しかし、生物界には害虫とか益虫という区別はない。人間が害虫と呼ぶのは「草食昆虫」でり、益虫と呼ぶのは「肉食昆虫」のことでる。肉食昆虫を代表するのがクモである。5〜6種類が畑に棲みついている。クモのほかにも、カマキリ、ハチの仲間、トンボ、テントウムシなど、数え切れないほどの肉食昆虫がいる。農作物を食べる昆虫、草食昆虫より、肉食昆虫のほうが圧倒的に多いのに気が付くだろう。カエルやトカゲ、野鳥でさえ昆虫を主食にしている。特にガマガエルは昆虫にとって野鳥につづ天敵だ。

殺虫剤では死なない

近代農業では、病虫害の発生以前に予防的に農薬散布を行うことが農業技術の一環とされた。今でも農薬散布のことを「予防」と呼んでいるところが多い。ヘリコプターまで動員して予防した結果は、どうだったのか。農薬を長年使っているのに、未だにその効果は現れない。特に最近では、目的以外のあらゆる生物にまで危害を与え始め、ついには地球環境にまで悪影響を及ぼしていることが問題になっている。殺虫剤を散布すれば、肉食昆虫がめっきり少なくなる。一方、野菜を食害する虫だけはどうして次々と発生するのだろうか。

考えられることは、野菜を食う虫は殺虫剤に対して抵抗性が出来てるらしいということだ。反対に肉食の虫は、殺虫剤に対してきわめて弱く、2,3回の殺虫剤でほとんど全滅してしまう。こうして、近代農法は虫に対する誤った考えが原因となって、土も緑も市の世界に追いやって、大きな壁に突き当たっている。肉食昆虫はよく共食いをする。その結果、ある種の昆虫だけが多く発生しないよう、バランスを崩さないための自然のコントロールが出来ているのである。

農作物に虫の害が少しはあっても、それは当たり前のことであり、虫たちは食いつ食輪列して相互のバランスを保っていることが、自然の仕組みであることを知らなくてはならない。私たちの先祖の農法は、大自然の摂理をきめ細かく観察したものだ。虫をはじめ植物さえもが、生かし生かされて完全に近い生物界のバランスが保たれたその中で、人間もい生物の一員としていかされてきたということを見逃してはならない。昆虫やバクテリア、そして野鳥などと共存するためには、農薬、化学肥料と緑を切ることが先決となる。

しかし、このような共存の世界では、病虫害が発生したら、農作物の栽培ができるのかという不安が脳裏をかすめるかもしれない。ここで私たちは大自然の摂理にふれなければならない。私たちは自然を征服できるかのような錯覚に陥り、その結果、悲惨な近代農業の道へ迷いこんだのである。私たちは共存する相手をよく知らねばならないし、自分も知ってもらう努力をすべきである。

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